厚生局への疑義照会をどのように管理するか

コラム

皆様の医療機関では、厚生局に疑義照会した結果について、どのように管理しているでしょうか。

現状では厚生局は、メールや文書といった形に残る形式では回答してくれず、電話のみとなっています。

電話だと細かいニュアンスまで話すことができる一方、文字としては残らないので、他人に共有したり、後世のために残すには何かしらの記録を自分でとっておく必要があります

たとえば疑義照会用のFAX用紙のワードに、厚生局からの回答を赤字で追記しておいたり、回答記録用のテンプレを用意してそこに書いたり・・・

でもこれだと、疑義照会する担当者がずっと変わらないのであればそれでもよいですが、現実的には異動などでそうはいかないので、後任のためにも、そして組織のためにもわかりやすい方法で残した方がよいと思います。

過去に質問した内容をもう一度質問してしまっては恥ずかしいですし、厚生局にも負担をかけることになります。

では、どのように記録に残すとよいかといえば、いたって簡単で、エクセルを用意します。

イメージはこちらです。

SEQ 照会日 照会内容 回答日時 回答者 回答内容
1 2023/11/30 入退院支援加算の… 2023/12/10 10:00 △△氏
2 2023/12/15 重症患者初期支援… 2023/12/28 15:35 ○○氏

このようなファイルに情報を溜めていけば、過去の質問と回答が探しやすいですよね。

また、時間や回答者まで記録しておくのも大切だと思っています。

例えば何か査定があった際、厚生局への確認を行った上での算定であれば再審査したり問い合わせしたりすると思います。

そのとき、いつ、厚生局の誰から××といった回答があった、ということまで審査側に伝えることで、信ぴょう性が増します。

それでも審査側としての見解が食い違うようなら、厚生局に対して改めて確認することもあろうかと思います。そのときにも過去にこんな回答があったということを伝えると、より丁寧な確認をしていただけるかもしれません。

実際、過去にそのような展開になったことがあり、解釈が変わったことがありました。

厚生局にも審査側にも何度も連絡をとり、経緯としての記録をちゃんと残しておくことの重要性を実感しました。

こういう意味では、厚生局だけでなく、支払基金や国保連合会への問い合わせや、先方からの問い合わせを同様に管理しておくのもよいと思います。

 

少し脱線すると、最近では施設基準の管理システムが作られるようになったので、そちらにも記録を残しておくとよいと思います。

 

入れ替わりが激しい医療機関の事務にとって、特に「文章で明記されておらず、聞かないとわからない情報」をどのように管理していくかは結構重要だと思います。

そしてそれを広く周知して、全員が正しい理解になるように取り組んでいきたいものです。

以上、おすすめの管理方法でした。

みなさまの医療機関ではどのように管理されているか、おすすめがありましたらコメント欄で教えていただけると幸いです。

コメント